フレッツ・テレビでFM放送を使ってみた

最終更新日 2017年09月07日

初回リリース 2016年11月30日

 

2016年10月31日にフレッツ・テレビを導入しました。

以前から導入を考えていましたが、TOKAIケーブルネットワーク光回線を3年契約してしまい、更新月を待ってようやくの導入です。
3年契約をした時には、自宅がフレッツ・テレビのサービスエリアから外れており、当分ダメだろうと思っていました。
すぐにサービスエリア化したので長く待つこととなりました。
大失敗です。

事前に調べた情報では、フレッツ・テレビのFM放送品質は地域ごとに違い、良いか悪いかは博打に近いだろうということ。
絶賛している人もいれば期待はずれと書いている人もいて様々。
まるでCATVの評判の様。

おそらくは各都道府県毎に受信拠点は分けられていると推測できるので、都道府県が同じなら品質が近いのでは、と勝手な予測をしました。
その予測に従えば、私と同じ静岡県在住の方のレポートがあれば大いに参考になるはずです。
探したところ、idzeroさんのブログに行き当たりました。
静岡県内の民放K-MIXについての記述があるので確実です。
このレベルの品質が得られるのなら良いんじゃないかと判断しての導入です。

早速、NHKの時報を測ってみました。
測定サンプルは

@アンテナ受信1
Aアンテナ受信2
BCATV(TOKAIケーブルテレビ西静地区)
Cフレッツ・テレビ(NTT西日本静岡県)

の4つです。
アンテナ受信が2つあるのは測定日によってバラツキが激しいからです。
たくさんサンプルを取った中の良いもの・悪いものではありません。
たまたま2つだけ取っておいたサンプルです。
たくさん測定すれば、もっと良いもの、悪いものがあるかもしれません。
CATVはTOKAIの光回線とセット契約で無料だったので契約維持していましたがFM受信用としては全く使っていなかったものです。

最初は880Hz直前の無音部レベルの比較。
RMSの値が無音時のノイズレベルとなります。

 

アンテナ受信1
ANT_NON.png (27073 バイト)

 

アンテナ受信2
ANT_NON2.png (30372 バイト)

 

CATV(TOKAIケーブルテレビ西静地区)
CATV_non.png (26963 バイト)

 

フレッツ・テレビ(NTT西日本静岡県)
FLETS_NON.png (26881 バイト)

 

アンテナ受信の悪い方を基準に比較するとフレッツ・テレビのノイズレベルは+3.68dB悪化し期待を裏切ります。
CATVは更にノイズが多いです。
使っていなかった大きな理由です。

サンプル名 RMS(dB) 差分(dB)
アンテナ受信1 -75.08 基準
アンテナ受信2 -78.94 -3.86
CATV -67.45 +7.63
フレッツ・テレビ -71.40 +3.68

 

 

次に歪を観測します。

アンテナ受信1
ANT_880.png (29079 バイト)

 

アンテナ受信2
ANT_880_2.png (29206 バイト)

 

CATV(TOKAIケーブルテレビ西静地区)
CATV_880.png (29192 バイト)

 

フレッツ・テレビ(NTT西日本静岡県)
FLETS_880.png (28849 バイト)

 

フレッツ・テレビの歪は他を圧倒する少なさです。
数値での比較では1/3になっただけですが、グラフで見る限り高調波歪は存在しません。
ノイズ成分を歪みとして測ってるだけです。

サンプル名 THD(%)
アンテナ受信1 0.09584
アンテナ受信2 0.07618
CATV 0.06291
フレッツ・テレビ 0.03760

FMの時報というのは高調波がたくさん乗ってるものだと思い込んでましたが、フレッツ・テレビでそれが誤解であることがはっきりしました。
信号がピュアなら880Hz以外の信号はノイズレベル以下です。

唯一17.24KHzにノイズより大きな信号が出ているのが気になります。
idzeroさんのブログでも同じように17.24KHzが出ているので、私の自宅特有の要因では無さそうです。
ではフレッツ・テレビ特有の問題かというと、アンテナ受信でも17.24KHzが出ています。
元々出るべきして出ている信号なのかと思えばCATVでは出ていません。
自分の環境で何かすれば解決できる問題とは思えないので今はスルーします。

CATVの歪はアンテナ受信よりは良いようですが、フレッツ・テレビと比べると良くありません。
以前聞いた話によるとTOKAI西静地区の受信点は焼津市内の海岸付近にあるとの事です。
日本平送信所から距離があり、マルチパスの影響を無視できないのでしょう。
この受信点は、かつてテレビ東京をアナログ再送信していた頃、TOKAI西静地区内で最もテレビ東京が良好に受信でる場所として選ばれたそうです。
FM放送の受信にとってはあまり良い場所ではないのでしょう。

マルチパスの影響は880Hzの歪となって現れます。
歪が多ければマルチパスが多いとは断言できませんが、歪が無ければマルチパスも無いと言っていいでしょう。
フレッツ・テレビのマルチパスの無さは完璧に近いです。

 

以上の結果に、私が悩まされてきた電柱ノイズの影響を加えて、総合評価はこうなります。

サンプル名 無音時ノイズ 歪(マルチパス) 電柱ノイズ
アンテナ受信 ×
CATV ×
フレッツ・テレビ

判定基準は ○=良好 △=良いとはいえないが許容範囲 ×=耐えられない です。

私の自宅環境では耳障りに聞こえてしまう電柱ノイズの影響が一番大きく、フレッツ・テレビで快適となりました。

 

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